客単価が上がる場所はココ ~日本経済新聞~

こんにちは!
株式会社チームのちから 代表取締役
店舗経営チーム力向上コンサルタント
の植竹剛です。

肌寒い時期になってきましたね。
ブログを書き始めた現時刻は朝5:55。
ゾロ目ですね!(笑)

このゾロ目が連想される今日のブログに
ご注目ください。

それでは、今日も元気よく行きましょう!

今回は急きょ新聞記事に関するコメントを
発表したいと思います。

注目の記事は2012年10月20日(土) 12版の11面
日本経済新聞の上段真ん中にある
「客単価上がる場所はココ」という見出し記事です。

原文をそのまま転記します。

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日立製作所は19日、大量のデータを高速で分析する
ビッグデータ技術を使って小売店の業績向上策を
見いだす解析方法を開発したと発表した。

名札型のセンサーで集めた従業員や客の行動データと
POS(販売時点情報管理)データを照らし合わせ、
販売額などとの相関を調べる。
2013年度から小売業者などを対象に解析サービスを始める。

名札型のセンサーを首からさげた人の動きを記録し、
データを蓄積する。画像化した記録とPOSデータをもとに
業績向上策を探り出す。

事業化に先立ち、中規模ホームセンターで約1ヶ月半、
実証試験した。売り場の特定の場所に従業員を配置すると
客単価が上がる相関関係を発見した。

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率直な感想は「ここまできたか!」の一言です。
しかし、少し不安になることも同時に浮かびました。

お客さまに店内を回遊していただいて、商品を購入する形態の
店舗にとっては、非常に有用なデータになってくれることでしょう。
とにかく、客観的である点が優れていますね。

逆に、対面販売の店舗ではほとんどこの「動線」や「導線」は関係ない
かもしれません。しかし、細かくお客さまの「目線」や「顔の向き」
などを注意深く観察すると、メイン商品をここに陳列すべき、
という仮説が生まれます。

観察結果による「感覚」という要素も「商売」において重要なことです。
「データ(客観的事実)」と「人間の感覚」がうまくコラボをしてくれることが
一番大切なのかな、というのが私が感じたことです。

データ結果に基づいて要員を配置し、客単価向上策が功を奏して
結果として売上が上がります・・・

でも、この客観データのみで店舗内の戦術を決定し始めると
ちょっと危険な匂いもしてきます。

私が株式会社ダイナムで店長をしていた頃のことです。
パチンコ店なので店舗内が広く、どの場所にどの機種を
何台設置すべきか、と考える業務が一番悩みます。
もちろん、予算もあります。

現状では設置機種がどのような販売データであり、
近未来(数週間先)を見越してどのように数値変化をするか
予測します。

また、チェーンストア経営理論の教えに基づいて、店舗が考える
「導線」通りにお客様が動いていただけるかを営業中に
観察していきます。しかしパチンコ店の場合は機種の人気度合
によって「動線」は著しく変化します。

メインの出入り口近くに人気機種をたくさん配置すると、
それ以外の場所(機種)へ歩いている動線は細くなります。
ではどこに設置するか・・・

私は事務所で迷ったらすぐにホールに出ていました。
直接、常連様にうかがってしまったこともあり、おもわず
「そりゃお前(店長)の仕事やろ!」と笑われたことも
ありました。(滋賀県は基本的に関西弁です)

スロットの設定を組む時も同じでした。
(スロットマシンには1~6までの「設定」という
出玉率をある程度コントロールできる機能が
付いています)

営業終了後(約、午後11:00)にまず事務所でデータと
「にらめっこ」をします。
当時は120台~160台の設置台数でした。
そしてそのにらめっこ勝負は私が必ず負けます。(笑)

「ちょっと ホール行きます!」
営業時間外なので、シークレットデータはホールに
そのまま持ち出します。
ちなみにこのデータは一部の社員以外には絶対見せません。

営業中の大当たり回数や出玉結果が遊技台上にある
データランプに表示されています。

実はホールに紙で持ち出したデータの一部は
そのデータランプのデータも含まれています。

でも、データには反映されないデータもあります。
そうです、「記憶という名の『感覚』」です。

ご遊技されていたお客様の表情や体の動き、
お一人でのご来店かお仲間同士での
ワイワイ遊技かなどその日の営業の情景を
回想します。

「あのときはこんなBGMだったかな・・・」
という細かい状況まで思い返します。

そして、頭の中に入っている営業計画数値と
1週間から2週間分の「設定ストーリー」とを結びつけます。
ストーリーに関しては割愛します。(気になります?(笑))
そして、明日の各台の設定値を決定していきました。

気が付けば午前1:00ということもしばしばありました。
でも、翌朝開店のときお客様はどの機種、どの台に
走って行かれるか気になります。

朝、7:30くらいには出社して決定した設定値の最終確認です。
くどいようですが、もう一度データを持ってホールに行きます。
開店数分前に変更することもありました。

お分かりいただけましたでしょうか。
あなた(経営者・営業責任者・店長)には「客観」「主観」の
両方のデータを駆使していただきたいと思っています。

そうすれば、システムだけで店舗経営を行うことなく、
「融合」することで、仕組みをも「仲間」にすることが
できるのではないか、と私は考えています。

ご参考になりましたでしょうか?
これから、いろいろなメディアでインプットした内容を
あなたに向けてアウトプットしていきます。

本日も最後までお読みいただきまして、有難うございました!

次回はいよいよ店舗経営の永遠の課題でもある、
「アルバイト募集」に関するお話をしていきます。

株式会社チームのちから 代表取締役
店舗経営チーム力向上コンサルタント
植竹剛