【オーナー向け】融資を受ける一番良いタイミングの決め方
明日から使えるコツ「すぐコツ」 ・3か月先月末の預金残を予測する。 ※これでタイミングを判断できる ・借入申込書をダウンロードして記入する。 (超カンタン:5分以内で完成できる) ・金融機関のフリーダイヤルは今、つながりにくい。最寄りの支店へ直接電話する。 |
初めて融資を検討している方を対象に記事を書きます。
新型コロナウイルスの悪影響で、経営不振が多くの事業で起こっています。
お金を借りるタイミングは事業継続では一番大切な判断です。
これから書く内容は、私のコンサル経験上で用いたやり方です。
そして、2020年3月17日に政府は「無担保・無利子融資」を報道に発表しました。
ぜひこの機会に融資を実行してもらいましょう。
目次
1.1か月分の収支パターンを2つ作る
非常にカンタンです。「数字が苦手」という方でも必ずできます。
パターン①
売上 | 100万 |
-)原価 | 30万 |
粗利 | 70万 |
-)経費 | 50万 |
利益 | 20万 |
-)返済 | 10万 |
-)納税÷12 | 5万 |
預金残 | 利益額20万ではなく15万を引いた5万 |
パターン②
売上 | 70万 |
原価 | 21万 |
-)粗利 | 49万 |
-)経費 | 45万 |
利益 | 4万 |
-)返済 | 10万 |
-)納税÷12 | 5万 |
預金残 | 利益額4万ではなく15万を引くと▲11万の赤字 |
今の預金残高は「まぼろし」だと考えます。
2.今月・来月・再来月の売上を予測する
前年の売上実績、季節、祝日の多少で増減、地域行事・催事、長期天気予報、メニュー開発・新商品などを見ながら「増減は●%か?」を予測します。%の基になる数字は「前年売上」もしくは「目標売上」です。
売上増減要素を3分野にまとめました。
曜日 | 催事 | 時間帯 | トキ |
新規 | 既存 | 常連 | ヒト |
ドリンク数 | フード数 | 物販 | モノ |
3.3か月先の預金残を予測する
売上予測を収支パターンに組み込みます。数字を入れるだけなのでこれもカンタンです。
ここでの注意点は「仕入」や「人件費」など月末等で締めて、支払いや入金は翌月・翌々月ということがあります。この場合には支払いが発生する月に収支内容を入れ込みます。
カード決済の入金サイトも組み込んで考えます。
3月 | 4月 | 5月 | |
売上 | 100万(3月現金80万+1月カード入金20万) | 110万(4月現金90万+2月カード入金20万) | 120万(5月現金90万+3月カード入金30万) |
-)原価 | 2月の仕入額 | 3月の仕入額 | 4月の仕入額 |
粗利 | – | – | – |
経費(人件費等) | 2月タイムカード締め分 | 3月タイムカード締め分 | 4月タイムカード締め分 |
4.借りることを決めるタイミング
3か月先の預金残を予測して、その後の3ヶ月間、1日も営業しなかったときに支払う経費額×3か月分の金額を下回ったときです。
売上 | 100万 | 0 | 0 | 0 |
経費 | 50万 | 40万 | 40万 | 40万 |
預金残 | 110万【ココ】 | 80万 | 40万 | 0 |
いくら融資を受ければよいかは、いったん金融機関の意見を聞いた上で決定しましょう。
備える「タイミング」は借りる量よりも大切です。
株式会社チームのちから
代表取締役 植竹 剛