息子とはしごメシ ~家系ラーメン 大原屋~
はしごメシが決定したのは、ウニボナーラを食べ終わって余韻に浸っているときだった。
「お父さん、ぼくまだ食べられるよ」
「う、うん?」
「やっぱり家系ラーメンだよね」
「お、おう・・・」
交差点の先には家系ラーメン総本山の吉村屋。息子よトンコツの匂いを嗅ぎ取ったか。残念だが、長蛇の列はコロナ罹患のリスクがある。「密だから吉村屋は止めておこう」と言い理解を得た。
吉村屋以外で、この近くで、お父さんの好きな家系ラーメン屋さんは・・・。頭をぐるぐるさせながら考えた。
「新杉田の杉田屋かなぁ。でも杉田屋も混んでるだろうな」 「うん、そうなんだ」
「あ。隠れた名店があった。大船の大原屋だ」 「おー!根岸線完乗できる!」
電車好き(鉄)である息子。ダブルの喜びのようだ。ということで電車移動で横浜→大船。普通なら東海道本線で行くが、先述したように30分かけて根岸線で大船へ。
通った駅を記録できるアプリで各駅のインプットをしながらガラガラの車両で大船へ。途中の磯子あたりで、「お父さん、大船と言えば湘南モノレールだよ。乗ってみたいなぁ」
オーケーオーケー。片道15分ほどで完乗できる湘南モノレール、息子は意気揚々と乗り込み、私は駅前で買い物をすることにした。
歩きながら、「う~ん、あんまりお腹空かないな」と一人で独り言をブツブツ言っていると、通りがかりのオールドレディに微笑まれた。恥ずかしい。
「ジェットコースターみたいだった」と言いつつ息子が大船駅に戻ってきた。いざ、究極豚骨 横浜家系ラーメン 大原屋へ。
私はラーメン、息子はチャーシュー麺大盛。完全に世代交代を感じた。
お好みはどうしますか。ラーメン店では珍しくこちらの店主は大人しい。
私は、油少なめでお願いします。 はい
ぼくは、麺固め、味濃め、油多めでお願いします。 はい
ということで着丼。
息子のラーメンのスープの上には多めの鶏油。すごい。ちなみに麺は酒井製麺という超メジャー。家系ラーメンの特徴のひとつに麺の長さが短めということがある。
父子二人でラーメンをズルズル。コロナ対策で出入口全開、梅雨明け33℃の中ズルズル。汗がドバーである。
でも、やっぱり旨い。個人的に家系は二つあると思っていた。スープがクリーミーで白い「豚骨醤油」と、吉村屋を筆頭に醤油の味がまず来る「醤油豚骨」。好みは吉村屋の醤油豚骨なのだが、おいおい家系はもっと深いぜと言われる「系譜」というのがあった。この系譜を参考にすると、大原屋は「オリジナル」と呼ばれる系譜の中にあった。吉村屋系とはちがうのね。
私はがんばって、息子はサラッと完食。ごちそうさまでした、美味しかったです!
普段、表情の変化が感じられない店主がちょこっと顔をクシャっとさせながら「ありがとうございました」。
時刻14時。明日の昼まで何も食べられなかったくらい腹いっぱいになった。
株式会社チームのちから
代表取締役 植竹 剛
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