障がいを知る5 息子の場合3
2018年4月、職を失った息子に何か目標を作ってやりたいと思い、好きな水泳を提案した。
19歳の息子はモリモリよく食べた。私も食べる方なので父親に似たか。
さすがに、お腹が当時の私よりも出ていることに気づき「カイ、今体重何キロあるの?」と聞くと、「う~んわかんない。はかってみる」といってびっくり。
83キロあった・・・。身長は173cm・・・。
体組成計では、自重を支えるだけの筋肉量もおおよそ分かり、59キロあった。
(筋肉量はあるから、ダイエットはしやすいだろう)
「カイ、これから水泳でもっと速くなるには少し体重を減らさないとな」
「そうなんだ。どうするの?」
「うん、水泳前後におにぎり1個と鶏の胸肉をたくさん食べよう」
「うんうん!とりにくだいすき!」
「でも、晩ご飯はおかずだけになるよ」
「え~!!ごはん食べられないの?いつまで?」
「そうだなぁ。70キロ切るまで」
「・・・。やってみる」
こうして、青年期の「脂肪と筋肉入れ替えダイエット」が始まった。
併せて、スイミングスクールのコーチと話し合って「アスリート」まで成長できるかをうかがった。答えは「素質はあると思います」というご意見だったので、本格的に開始した。
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一旦、時を巻き戻す。
息子は小さい時から鉄道と水が大好きだった。9歳から水泳を「スペシャルオリンピックス」で習い始めた。
中学に入学して水泳部に所属。14歳(2012年)の時、岐阜国体(第12回全国障害者スポーツ大会)に出させていただいていた。
結果は50m自由形5位、50m背泳ぎ6位。本人は納得がいかなかったようだ。
そして5年後の19歳(2017年)、愛媛国体(第17回全国障害者スポーツ大会)に出場し、50m背泳ぎで2位に食い込んだ。開催時期は2017年10月28日(土曜日)~10月30日(月曜日)。ということは、「ラーメン店で働いていた時」になる。有給休暇を使わせていただいての参加だった。繰り返すが本当に良い職場だった。
そして、まだ「ぷよぷよお腹」の頃だ。
これはセンスではなく、単に「好きだから」。仕事が休みの日には自主練で1日かけて15キロほど泳いでいた。
好きこそものの上手なれ
ここに、これから創業しようと思うきっかけがある。
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全国レベルでもトップしか出場できない大会がある。
それが、「ジャパンパラ」と「日本パラ」である。
この2大会に出場できなければパラリンピックの道はない。
ジャパンパラ開催は2018年9月、つまり準備期間は半年弱。出場できるのか?
ここで、息子の「周囲の大人たちを惹きつける何か」が発動する。
株式会社チームのちから
代表取締役 植竹 剛