メシのうまい天ぷら屋さん ~天ぷら ひさご~
仕事の手伝いをしたお礼にと連れてきていただいた。秋葉原UDXの中にある「天ぷら ひさご」だ。
店舗前までの道のりは険しかった。それは顧客がフロアにほとんどいないことだ。すれちがうのは各店の従業員ばかり。あぁコロナがここまでそうさせているのかと嘆く。
でも、到着してからこころが躍る。
ランチの売上を重視しているように見える外観。2750円の大海老丼はなかなか昼から手が出ないが、美味しさの自信をうかがわせる。もしかすると、ランチ時の価格は下げられているかもしれない。
こんなことを歩きながら数秒で考えてしまうのは職業病でもある。
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着席してまず目を引く、銅カバー。数十万円は軽くするはずだ。
メニューを見るよりもこちらに目を奪われる。そうそう、高級天ぷら屋にあるこの銅のカバーは顧客の背筋をピンとさせてくれて、「しっかり食べるぞ!」とやる気になる。
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なるほど、2名来店をねらってのセットか。老舗も大変な努力をしている。
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プラスワンの提案もしっかり。
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こちらもプラスワン
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品質基準もしっかりアピール
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トレーサビリティもバッチリ
期待感高まるなぁとおもいつつ、無料ドリンクで乾杯。
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思わず一口飲んでしまった。うまい。
ほうれんそうのお浸しの中に、細かく細切りされたゆずも。清涼感がでていて旨い。
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茹でキャベツととうもろこしのサラダ。胡麻ドレッシング和え。これは普通。
今日は助かりました。ありがとうございました。いえいえ。という会話をしていたら、ほどなくして着皿。
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天つゆと薬味。もちろん塩もある。
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エビ・イカ・キス・オクラ・まいたけ・なす・ブロッコリー・ししとう・かぼちゃ・玉ねぎの10種類。
あまり、カリカリしていないところが非常に面白い味。でも決してフニャではない。素材の味を引き立てる衣をあまり主役にし過ぎていないのが美味しさのヒケツか。
途中、単品で「はもの梅肉揚げ」と「ペコ玉」を追加していただいた。ペコ玉とは小玉ねぎのことである。
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左がはもの梅肉揚げ、右がペコ玉
ちょっと分かりにくいので断面をアップに。
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ピンボケしてしまったが雰囲気はお分かりいただけると思う。
ペコ玉はサラッと一口で食べられてしまう。普通の大きさの玉ねぎと比べて柔らかさが引き立っている。
はもの梅肉揚げは、小骨の引っ掛かりはまったくなく安心できる。梅肉の酸味は揚げたことで和らいでいるが主張はバッチリしている。これも美味。
ハイボールも3杯目になり、良い気分になってきたとき出会った。
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えびと貝柱のかき揚げを崩して、ご飯に混ぜてもらったもの。
これ、感動もの。なにがと言うと「シャリ」の旨さである。もちろん天ぷらも旨いが、ご飯のピカピカ、ふっくら、ねばり、甘味と完璧。今年一番のシャリである。
最後は、2滴ほどレモンを絞って。う~~~ん、旨い!
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ゆずの風味がかなり効いたシャーベットで締める。
最後のお番茶も清々しい。大満足であった。「ひさご」の良かったなと思える点を書き残すことにした。
・店頭から入ったとき、職人さんがいの一番に「いらっしゃいませ!」これは店頭への意識が向けられている好事例。
・店内清潔感がある。壁のオブジェのひょうたんのくぼみ部分までしっかり清掃されている。
・店内が油くさくない。新しい油を使っている証拠。
・フロアスタッフの接客スピードがちょうどよい。来店直後、お腹が空いている時の提供スピードは速めに、落ち着いてきたときは少しゆっくりめに、という配慮がうかがい知れる。
・途中、カウンター席にドカッと座った個客が来たが、分け隔てなくスマートに対応されていた職人さん、フロアさんに「大人の接客」を感じた。
・商品はすべて目と心の配慮があり、見た目もきれい。
・「ハイボールください」にすぐ全員が反応し、「はい!ハイボールかしこまりました」と全員がオーダー復唱をされていた。気持ちがよい。
天ぷらや食べものの品質、接客サービスレベル、店舗内の清潔感という3拍子揃った良い店だった。UDXという施設がどれくらいの集客支援をしてくれるかが、今後の生き残りの大事な要素になるだろう。
株式会社チームのちから
代表取締役 植竹 剛
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