カイ(息子)とワタシの目線が合ったとき
知的障がいがある息子カイにとって、自宅でしいたけ栽培でイチバン難しい仕事は、
しいたけを「収穫」すべきかどうかの『判断』です。
しいたけのどこを見て、どのような理由で「収穫する」「まだ収穫しない」とするのかが理解できないまま、約1年半が経とうとしていました。
実は収穫する、しないの判断をするためにこのような表をwebから見つけて情報を共有していました。
Aが5分咲き、Bが6~7分、Cが8分というようになっています。
ワタシはカイに「傘の開きは『B』が理想だからね」と伝えること数十回。
でも、ワタシが自宅にいると「これもうとってよいかなぁ」と質問をしてくる日々でした。
するとワタシも毎回、「どこをみればよいかなぁ」と質問返しをすると、
「う~ん、ワカラナイ」となり、作業が止まってしまうので、都度ワタシが判断をしてきました。
でもある日「カイの意見は?」と聞いてみることにしました。すると、
「もうとってもよいとおもうんだけど」と正解探しをしているようです。くわえて、
「カイはどこを見て、取ってもよいかなと思ったの?」と聞いてみると
「うん、かさのおおきさ」と答えた時、ハッとしました。
ワタシは傘の開きを見て、カイは傘の大きさを見ている。こりゃ意見が分かれる訳だ。
そこでワタシは一つくふうをしてみることにしました。
ワタシ:「OKカイ。このしいたけの傘の開きは今、何センチなのか測ってみよう」
カイ:「うん、はかってみよう」
開きは約5mmでした。
ワタシ:「カイ、お父さんは傘の開きが1cmになってるのがイチバン好きなんだよね」
カイ:「へぇ。1センチね」
ワタシ:「そうそう、1cm」
カイ:「りょうかい」
ワタシ:「じゃあ今回は収穫する、しない?」
カイ:「いまはまだしない。だって1センチがすきだから」
ワタシ:「すばらしい!」
このような会話を続けて、最初から最後までひとりでできるようになってもらえたらうれしいです。
株式会社チームのちから
自宅でしいたけ栽培 事業責任者
たのしいたけ園 植竹 剛
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