業務と教育のバランスの決め方 ~パートさんアルバイトさんが育つ組織づくり17~
人事担当:「教育は大切だから、しっかりやりたいんだけど・・・」
植竹:「やりたいけど、何か課題があるのですね」
人事担当:「そう、営業からは『あんまりやり過ぎると営業成績に影響出るから』と釘をさされていまして」
植竹:「なるほど。板ばさみ状態ですね」
人事担当:「何か良い策はありますか?」
植竹:「まずは『見える化』してみませんか?」
人事担当:「見える化ですか・・・」
見える化で一番かんたんなのは「数字に置き換える」ことです。
今回のお困りポイントは営業の言っていることに一理ある中で、人事として教育研修計画を作らねばならないということです。
ここで、このような分解をしてみます。
営業の言っていることも分かる。でも 今の業績を出しつつ人を育てて、未来の業績をつくる ことも大切だとおもっているはず
↓
将来のために今、教育時間に充てられるのかを数値化してみよう! |
営業部隊は日々、数字との闘いであることを知っている人事担当さんは、電卓をたたき始めました。
まずは、1年間で働く時間を出してみました。今回は分かりやすくするためフルタイムのアルバイトさんで計算しています。
1.1日8時間×245日(年間120日休日)=1,960時間・・・1年間で働く労働時間 2.1年間に働く時間のうち、95%を通常業務とすると 1,960時間×95%=1,862時間 3.5%分の残り時間を教育時間にしたい 1,960時間ー1,862時間=98時間 4.今の数字を確保するための教育時間 現場教育に80%使う 98時間×80%=78.4時間 5.将来の数字をつくるための教育時間 知識教育に20%使う 98時間×20%=19.6時間 アルバイトも貴重な戦力。年間19.6時間はつまり、年間での労働時間の中で「1%」を教育時間に充てたいのだが、営業部として了承してくれないか? |
数字数字と言っている営業に対して、人事も数字で交渉してきました。これは効果ありです。
営業部:「1%か、1%の大切さを分かってもらえるかい?」
人事部:「もちろんだ。1%という数字が貴重であることに共感して、さらに効率を上げる『●●』を導入することにした」
営業部:「おー!この営業支援システムは知っているよ。これは助かる。了解した。年間19.6時間の座学研修時間を営業部としても了承するよ」
ここまでトントン拍子かは分かりませんが、交渉のテーブルには乗るはずです。
また、年間スケジュールで繁忙期や第4四半期での研修は控えるようにしたりすると「現場を把握している人事」という評価も受けます。
予算があまったから、使わないと!という人事部は危険ですよ~。(世の中あるあるですが・・・)
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株式会社チームのちから
代表取締役 植竹 剛
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