カテゴリー ~ 息子としいたけ栽培
しいたけ育ててみる?と聞いたときの息子の反応
会社の一室でテストしていたしいたけ栽培。場所を自宅に移して試すタイミングが来ました。
菌床の数も2個から8個へ増やすことにしました。
日中、家を空けることが多い私に代わって、息子(海晴・かいせい)にも手伝ってもらうため声を掛けてみました。
親父:「カイさ、おうちでしいたけを育ててみようと思うんだけどどうかな」
息子:「うん?しいたけ?うん、いいよ」
親父:「お?けっこう大変なこともあるかもしれないけど、それでもやってみる?」
息子:「え?けっこう大変なの?じゃあやめとこうかな」
親父: (あ、話の持って行き方失敗した・・・)
親父:「でもカイはしいたけ好きだよね」
息子:「うん。まぁね」
親父:「おうちで育てたら、毎日新鮮で美味しいしいたけが食べられるよ」
息子:「おぉん!それはいいね。やろう」
親父:「よし!じゃああさって持ってくるね。あと準備もあるから手伝ってくれる?」
息子:「うん、いいよ」
親父:「ありがとう!」
とまぁなし崩し的に始めてみることに。話の最初でネガティブなことを言ってしまったのはクセなのかもしれないなと反省した親父でした。
—————————
栽培を教えてくれている高校の同級、小野君から菌床を8個分けてもらい自宅栽培スタートです。

市販のメタルラック、保湿するためのビニールを付けました。
この棚の大きさでは、一段に8個の菌床をのせることができます。四段あるので最大32個まで育てることができます。
息子:「お父さん、これ何?」
親父:「うんうん、これは、しいたけが生えてくる土台になる菌床(きんしょう)って言うんだ」
息子:「キンショウ・・・うん、分かった」
親父:「それじゃぁ育ててみよう」
息子:「はぁい」
ということで、ここから七転八倒の日々が始まりました。
つづく
株式会社チームのちから
自宅でしいたけ栽培 事業責任者
植竹 剛
しいたけの心の声を聴きたくて、添い寝してみた。
すごしやすい温度は18℃~23℃かな?
胞子をたくさん出したくなる湿度は75%~85%かな?
でもここでハッとしました。
しいたけは温度や湿度、数字なんて知らないんです。
子孫を増やせる環境だと感じるから大きくもなり、菌糸も束になります。
そう感じられたのは、添い寝をしてみてからでした。
するとこのように反応してくれました。

仲良し双子が出てきてくれました。
おっ!なんだかイメージしていたしいたけの小さいのだ!
想いに反応してくれた、と素直に喜べました。
これは、子育てと同じことに気づかされます。
親の思い通りに子は育たないと感じていたことがあります。
でも、それは親のエゴでもあり、子の個性が育つことを否定しているときでもあります。
なので、環境だけ与えて子の様子を見る、聴くをするだけ、「待ち」なんだなぁとつくづく実感しました。
もっと湿り気がほしい! ⇒ はいはい、加湿器セットするね。
熱い熱い! ⇒ はいはい、冷房入れるね。
ここまでが会社の事務所でテスト栽培をしてみた内容でした。去年の6月の終わりころでした。
いよいよ、自宅に持ち帰り、息子に話をすることになります。
株式会社チームのちから
自宅でしいたけ栽培 事業責任者
植竹 剛
変種?変異?なんだこのしいたけは?
2020年5月から始めた、しいたけのテスト栽培も3ヶ月目の7月になりました。
2020年5月は「つけもの樽」

ポツンと1個、きれいだけど寂しそう・・・
2020年6月は「育苗(いくびょう)ハウス」へお引越し

ペットボトルの中身は凍らせた水。保冷剤代わり。
そして、2020年7月。やっと生えてきたのですが・・・

これってしいたけ?
うーん。なんだか軸がやけに太いなぁ。
美味しいのかなぁ。
イメージしているしいたけとはかなりちがうのでガッカリ。
でもここでも高校の同級、小野君からズバリの回答。持つべきものは友だなぁと嬉しい気持ちに。
小野:「ほー、ヘー。これ外に持ち出した?」
植竹:「えっ?!なんで分かるの?出張したとき、車で連れて行ったんだよ」
小野:「だよね~。だからこんなに軸が太くなったんだね」
植竹:「???」
小野:「しいたけは『刺激』によって菌糸が増えたり、菌糸が集まって傘とか軸とかになるよね」
植竹:「うん、そうだね。図鑑で見た」
小野:「うんうん、菌糸の束 = 子実体(しじったい) = しいたけの傘や軸、も分かる?」
植竹:「う、うん。(子実体ってムズカシイ言葉だな・・・)」
小野:「じゃあ、菌糸の束が増えるために必要な『刺激』ってなんだっけ?」
植竹:「温度と湿度だよね」
小野:「そうそう。でももう一つあるんだ」
植竹:「おぉ?そうだんだ。何だろう」
小野:「実は『振動』なんだ」
植竹:「えーっつ?!そうなんだ!」
小野:「論文などの確証はないんだけど、昔親父が近くの山に雷が落ちると『お!明日はなめこが豊作だな』と言って明朝早くからきのこ狩りに行ってたんだ」
植竹:「おーーー!!!先人の知恵!」
小野:「そうそう。だから形はふつうのしいたけと比べると変かもしれないけど、味は問題ないよ」
植竹:「おうおう!そうか!ありがとう!」

いつになったらこれくらいのしいたけが育つのかな?
まだまだ製品化、販売には至らないものでしたが、美味しくいただきました。
このときの味はずーっと憶えていると思います。
この事業は必ずヒトを楽しませることができると思えた瞬間でした。
株式会社チームのちから
自宅でしいたけ栽培 事業責任者
植竹 剛
コメントを投稿するにはログインしてください。